瑠璃光院 白蓮華堂
日曜仏教礼拝(8月9日・東先生)
和讃のひかり
如来大悲の恩徳(おんどく)は
身を粉にしても報ずべし
師主知識の恩徳も
ほねをくだきても謝すべし
正蔵末浄土和讃 愚禿善信集
※意訳
阿弥陀如来の私たちを必ず救う(摂取不捨)という大悲(本願力)の恩徳に対して、
身を粉にしても報じなくてはならない。また、その大悲の教えを私たちに
伝えてくださった師主・知識であるお釈迦様や善知識のご恩に対しても、
骨をくだいても報謝しなければならない。
※如来の大悲や、師主・知識の恩徳に、報謝するためには
「いつでも、どこでも、どんな時でも」、仏さまをはじめお釈迦様や善知識の教えを心底から頂き、
報恩感謝の念をさらに深めることです。たとえば、「みぞれの中で大根を洗うこの地方の老婆は、
雷鳥や鮭やトンボたちのように自然の変化に気配を感じる度に、
『なんまんだぶつ』と口ずさんでいる」(「納棺夫日記」より)という心です。
行住坐臥、時処諸縁、今でしょう!そこで、これらの恩徳について書かれている
『正信偈』を味わってみたいと思います。
正信偈(正信念仏偈)
親鸞聖人がお書きになった正信偈には阿弥陀如来、お釈迦様、七高僧の恩徳と、
それに報謝することが書かれています。私たちも日曜仏教礼拝でお称えし写経し報謝しています。
①依経段(前半部分)・・阿弥陀如来やお釈迦様の教えについて書かれています。
無量寿経によって明らかにされている浄土往生の正因は信心であり、
念仏は報恩の行であることを説明し、「本願を信じ念仏申さば仏になる」と讃嘆しています。
②依釈段(後半部分)・・インド・中国・日本で、この教えを正しく伝えた七高僧、
すなわち三朝浄土の大師の業績やそのお徳を讃嘆しています。
一祖・竜樹大士・・釈迦如来楞伽山~応報大悲弘誓恩
難行道(聖道門)と易行道(浄土門)に分け、本願念仏を信じれば自然に悟りを開く。
二祖・天親菩薩・・天親菩薩造論説~入生死圏示応化
阿弥陀仏からいただく一心、つまり本願力の廻向による一心が大切。
三祖・曇鸞大師・・本師曇鸞梁天子~諸有衆生皆普化
往生は阿弥陀仏の本願による。
四祖・道綽禅師・・道綽決聖道難証~至安養界証妙果
念仏すれば必ず往生できる。
五祖・善導大師・・善導独明仏正意~即証法性之常楽
名号を往生の因とすることによって、必ず浄土へ往生できる。
六祖・源信和尚・・源信広開一代教~大悲無倦常照我
往生要集を著され、地獄の様子を書いている。
七祖・法然上人(源空)・・本師源空明仏教~必以信心為能入
法然坊源空。誰でも念仏すれば必ず浄土に往生することができる。