瑠璃光院 白蓮華堂

『ヒガンバナ』

2015-09-09

長く続くと思われた暑さもいくらか和らぎ、

秋の気配が強く感じられるようになってきました。

 

お彼岸の季節になりますと、鮮やかな赤で目を引くヒガンバナが

田畑の周辺や河川敷、墓地周辺に咲き始めます。

 

ヒガンバナには、様々な異名があるのをご存知でしょうか。

日本での別名は千以上あるといわれており、主なものとしては、

曼珠沙華・幽霊花・天蓋花・毒花・剃刀花・狐花などが挙げられます。

 

これらは花の姿や特性、花の咲く時期、さらには仏教の経典の

サンスクリット語から呼ばれるようになったと考えられています。

 

ヒガンバナは花が咲き終わったのち葉が出て、春ごろに葉が枯れると

翌秋まで地表には何も出ない、という不思議な咲き方をします。

 

また、水溶性の毒が球根にあります。さらには種子ではなく、

株分けで増えると考えられています。そういった姿や特徴から、

いろいろな呼び名がついたのではないでしょうか。

 

日本では不吉と忌み嫌われることが多いヒガンバナですが、

特性を利用するために人為的に植えられてきた背景があり、

意外にも私たちの生活圏に身近な花だと言えますね。

 

涼しくなってきたとはいえ、まだまだ日中は暑い日もありますので、

お体にお気をつけてお過ごしください。

ご来院、お待ちしております。

ヒガンバナ.jpg